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知っていますか? 空き家を持つリスク

  • カテゴリ住宅総合 |

  • 公開日:2022/01/18 | 最終更新日:2024/07/09

知っていますか? 空き家を持つリスク

あなたのまわりに手つかずになっている空き家はありませんか? 使われなくなった空き家は、人が住んでいる家に比べて老朽化が早まります。また、しっかりと管理されていても、空き家が増えると地域のコミュニティやまちの活力の低下につながります。
「空き家問題なんて自分には関係ない」と思っていらっしゃる方も、実家のご両親が老人ホーム等へ入られたり、他界された場合など、ある日突然、実家が空き家となってしまうケースは案外身近な問題です。そのため、空き家についてこの機会に考えてみましょう。

■ 空き家の適正な管理は、所有者や管理者の責任です

空き家の適正な管理は、所有者や管理者の責任です

空き地も含む建築物は、所有者や管理者が自らの責任において管理すべきものです。
管理が行き届かないまま放置された空き地は、防災、防犯、衛生、景観などの様々な面において周辺環境に悪影響を生じさせます。
このため、条例では空き家の所有者・管理者に対し、適正管理義務を課すとともに、その義務を怠り空き家が「管理不全状態」となった場合は、段階に応じて市長が改善の指導、勧告、命令等を行うことができる規定を定めています。

■ 「管理不全状態」とはどんな状態?

「管理不全状態」とはどんな状態?

「管理不全状態」とは、下記のような状態のことを指します。
 
① 空き家の倒壊や崩壊等により、人の生命、身体または財産に危害を及ぼし、または及ぼすおそれがある状態
② 空き家に簡単に侵入できるなど、地域の防犯上支障が生じる状態
③ 樹木や雑草の繁茂等により、地域の生活環境の保全上支障が生じ、または生じるおそれがある状態
④ 外観等の汚損等により地域の良好な景観に悪影響を及ぼしている状態
 
みなさんのお住いの地域に上記のような「管理不全状態」の空き家はありませんか? もし近所にある空き家でお困りの場合などは、空き家が建っている地域の役所へ相談してみましょう。

■ 「管理不全状態」になると指導等の対象に!

「管理不全状態」になると様々な危険を誘発する恐れがありますので、下記のような流れで指導等の対象となります。そのため、空き家をお持ちの方は、「管理不全状態」に陥らないように日ごろから管理をするか、もしくは管理が難しい場合はお早めに次の活用方法を検討していきましょう。

 

空き家・所有者の調査

助言・指導
(管理不全状態の予防の必要がある、または管理不全状態にある場合)

勧告
(指導に従わず、かつ、管理不全状態にある場合)

命令・氏名等の公表
(勧告に従わない、または著しく管理不全状態にある場合)

過料の徴収
(命令に従わない場合)

行政代執行
(行政代執行法に基づき実施)

 

今回ご紹介した通り、空き家は所有者や管理者の方が責任を持って管理しなければなりません。
空き家を放置しておくと建物の劣化が進み、防災性や防犯性が低下し、生活環境の悪化が周囲にまで及んでしまいます。さらには空き家の増加を誘発したり、周辺地域の住民の方にも大きな迷惑が掛かってしまいますので、空き家をお持ちの方は、ご自身で空き家の活用をご検討されるか、賃貸に出したり、売却も視野に入れて空き家の活用をぜひご検討ください。
空き家は、住まいとしてはもとより、様々な形で活用できるまちづくりの資源です。自身のため、地域のため、まちのためにも空き家の活用に取り組みましょう。
また、空き家を除却した場合の跡地についても、同様の理由から、空き地のまま放置しないようにしましょう。

■ 京都市は「空き家税」を導入予定

さらに京都市では、令和8年(2026年)以降に非居住住宅利活用促進税の導入が予定されています。空き家や別荘などに新たに税金がかかる時代がやってくるのです。京都市の平成30年住宅・土地総計調査「住宅及び世帯に関する基本集計」の概要によれば、総住宅数から空き家の数の割合出した「空き家率」は、1973年の5.1%から2018年は12.9%へ大幅に伸び、京都市内に空き家が増えていることがわかります。
そこで京都市では、空き家等の流通・利活用を促進し、持続可能な京都のまちづくりを進めるために新税を導入する予定です。それがいわゆる「空き家税」と呼ばれているもの。
正しくは、「非居住住宅利活用促進税」で、市街化区域内で利用されていない空き家や別荘、セカンドハウスなどの「非居住住宅(居住者がいない住宅)」が課税対象で、導入されれば空き家などに課税する全国初の試みになります。
課税額は固定資産税額(土地+家屋)の半額程度になる場合が多いようで、固定資産税の課税明細書があれば京都市のホームページで税額を試算できますので、気になる方は一度どれくらいの課税額になるのか確認してみましょう。

■ 困った時は「空き家のプロ」に相談しよう

京都市では空き家問題に対して積極的な取り組みを行っています。以下に、京都市の空き家対策についていくつかご紹介します。
 
【空き家の発生予防】
空き家に関連する様々な情報をわかりやすくまとめたガイドブック「空き家の便利帳」を提供しています。
また、地域の空き家対策において、課題や解決策をQ&A形式で紹介している「地域で取り組む空き家対策ガイドブック」デジタルブックを京都市情報館のサイトより閲覧することも可能です。
【空き家の活用・流通促進】
地域の不動産屋さんが賃貸や売買、活用方法等の相談に応じてくれる「京都市地域の空き家相談員制度」があります。相談料は無料です。
その他、空き家の活用方法をアドバイスしてくれたり、空き家の劣化状況の診断を行う専門家(建築士及び地域の空き家相談員)を派遣してくれる「京都市空き家活用・流通支援専門家派遣制度」もあります。
【所得税及び個人住民税の特例措置】
空き家等の譲渡所得の特別控除として、相続された家屋や取り壊し後の土地を譲渡した場合に、譲渡所得から3,000万円を特別控除されます。
(参照:「京都市情報館」サイトより)
 
その他、お住まいの地域によって様々な取り組みや制度などがありますので、空き家についてお悩みの場合は「空き家のプロ」に相談してみましょう。

 

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