北大路まちなか住宅コラボレーション’02

「京都の30年後の良質な町並み」をコンセプトに
8名の著名な建築デザイナーが提案する作品の数々がここにあります。
プロジェクト概要
北大路まちなか住宅コラボレーション’02
京都市北区小山開発分譲地17区画中8区画を対象として、3名のコーディネーターと8名の建築家が、 「京都の30年後の良質な街並み 」をコンセプトに協働で街づくりを実施したプロジェクト。
●実施期間:2002年7月~2003年11月
●所在:京都市北区小山東大野町66-1番地、他
●地域・地区:第一種低層住居専用地域 容積率100%・建蔽率60%・10m高度地区
●敷地:2316.54m2(全17区画)
●コーディネーター
- 広原 盛明 氏 京都府立大学前学長・龍谷大学法学部教授
- 松岡 拓公雄 氏 滋賀県立大学環境科学部教授・アーキテクトファイブ
- 葉山 勉 氏 京都精華大学芸術学部助教授・スクール・アーキテクツ
●建築デザイナー
- 天宅 毅 氏 株式会社キューブ
- 石本 幸良 氏 地域計画建築研究所
- 西巻 優 氏 株式会社クカニア
- 林 史朗 氏 イーアンドエー設計株式会社
- 満野 久 氏・大谷 孝彦 氏 株式会社設計事務所ゲンプラン
- 矢代 恵 氏 MEG建築設計事務所
- 吉村 篤一 氏 株式会社建築環境研究所
- 若林 広幸 氏 株式会社若林広幸建築研究所
●主催:株式会社 ゼロ ・コーポレーション
●後援:株式会社 京都放送(KBS京都)、都市居住推進研究会
●協賛:大阪ガス 株式会社、関西電力 株式会社
●設計条件
- ・指名された設計者により街並みづくりの共同作業を行う。
- ・議論と調整による合意点を模索し、調和と個性あるファサードの街並みを体現する。
- ・隣地(両隣)との調整を設計者同士の連携により行う。
- ・これらの全体調整は当コラボレーションコーディネーターによりとりまとまる。

施工事例
北大路まちなか住宅コラボレーション
2004.11月 竣工
プロジェクトの意義
「北大路」 京都でも最高の立地条件。
北大路は、市内有数の交通ターミナルとショッピングセンターに近接しながら、それでいて閑静な居住環境を維持し、鴨川に近いという比類ないアメニティ環境に恵まれています。
京都の良質な街並みを熟成させるにふさわしい場所性と土地柄を有している住宅市街地なのです。
「まちなか住宅」 明確なコンセプト。
まちなか住宅」とは、郊外住宅との対比で考えると、建物が隣接・連続し、近隣環境全体の質が個々の住宅の質を規定するような、低層高密のタウンハウスのことです。
個々の敷地内での完結性に必ずしもとらわれず、近隣環境全体の質を重視し、個々の住宅が互いに強調しあえるような敷地利用と建物配置を実現しました。
「コラボレーション」 新しい設計方法を採用したこと。
コラボレーションは、コンペ(競技設計)ではなく、入居者が互いに仲良く住めるよう、設計者が互いに連携・協働して設計することです。
ここでは、著名な住宅建築家がそれぞれの個性を失うことなく、それでいて、敷地全体の近隣環境を大切にするという前代未聞の協働設計を成功させました。
ゼロ ・コーポレーションでは、このプロジェクトが、居住者のコラボレーションを通して快適な「まちなか生活」の実現につながることを期待しています。そして、30年後に京都の良質な街並みが実現することを確信しています。